子育てコラム

子どもにはどんな習い事をさせればいい?
~わが子の育つ環境を見て、冷静に判断を~

ベビースイミングやベビー体操、子ども英会話など、巷には子ども向けの習い事の勧誘が溢れています。

そうなると、つい雰囲気にのって「うちも今のうちから、習い事をさせた方がいいのでは?」と考えがちです。たしかに、習い事は早ければ早いほど効果が高いといわれていますが、すべてが上手くいくわけではないので注意が必要です。

●早期の習い事が、興味を失うきっかけになることも

まるでスポンジが水を吸うように、何でも吸収してしまう幼児期。それだけに、親としては「今のうちから何かさせないと」と、焦ってしまいそうになります。でも、あまり早くから習い事をさせたことで、思わぬ弊害が起こるケースもあります。

たとえば0歳の頃から親が熱心に英会話に通わせたことで、小学校の頃には流暢に英語を話していたお子さんがいます。そのお子さんは、中学生になったらさぞかし英語の成績がいいだろうと思いきや、中学校の英語の授業があまりに退屈で英語嫌いになってしまったそうです。

もちろんそのまま英語が得意になるケースもあるでしょう。しかし、意外とこのようなケースが起こるようです。子どもは一度何かに興味を失うと、そこから苦手意識をもってしまうことも少なくありません。早期教育の先にどんな環境が待っているかを見ながら、習い事を考えるのがよいでしょう。

●パパやママの趣味は何?今やっていることは?

また、テレビなどで大活躍しているスポーツ選手などを見て、「あの水泳選手は4歳のときからスイミングをやっていたんですって!それならうちの子はベビーからやっていれば、もっとすごい選手になるかも」というような、大きな夢を抱くこともあります。でも、現実はどうでしょうか。

両親がもし運動嫌いだったとしたら、残念ながら大きな飛躍は期待できないかもしれません。逆に、パパがいつも水泳に行っているような家庭なら、「ベビーからやらせてみても」という選択肢もあるでしょう。

子どもは親が興味を持っていることに、特に強い関心を示すものです。親の行動を幼い頃から見続けることで、自然と興味がわき、「自分もやってみたい」という気持ちになるからです。パパやママの趣味は何でしょう?今やっていることは?そのあたりから考えると、子どもの習い事も効果を発揮するかもしれません。

●早くから習い事をするのに向いている子かどうか、見極めが大切

いま習い事は、3歳から始める子が最も多いそうです。3歳といえば、自分から「やりたい!」という意思を示すことのできる年齢。もしも習い事の見学や体験に行って、子どもの目がキラキラと輝いていたとしたら、やらせてみるのもひとつの選択かもしれません。でもその逆に、まったく興味を示さないようなら、「今はまだちょっと早いかな?」と判断した方が賢明です。

もちろん、その場に行かなければ興味があるかどうかはわからないので、習い事の見学や体験に行くこと自体は問題ありません。ただしそのときも、優先させたいのは、子どもの生活リズムです。ご飯やお昼寝の時間をきちんと守り、なおかつ子どもが元気いっぱいであれば、1時間程度の体験なら受けても大丈夫でしょう。

くれぐれも、幼稚園就園前なのに「今日はスイミング、明日は英会話」などというハードスケジュールを立てないよう、気を付けたいものです。

  • 前のコラムを読む

  • 次のコラムを読む

  • コラム一覧へ